便秘には 急性便秘と 慢性便秘があります。

急性便秘

急性便秘は数日前から突然おなかが張って便が出ない症状で大きく分けて次の二つの種類の便秘があります。

一過性単純便秘

食べる量が少なかったり、環境の変化や精神的ストレスによる便秘になります。
例えばですが、試験数日前から緊張のために起こるような便秘を一過性単純便秘といいます。

器質性便秘

腸捻転や腸閉塞などの病気。この場合は激しい腹痛や嘔吐を伴います。

慢性便秘

数年前からなど長期にわたって便秘が続いている症状を慢性便秘といいます。
腸の機能が低下したためにおこる機能性便秘があります。
機能性便秘は次の3つに分けられます。

結腸性便秘

結腸性便秘は弛緩性便秘ともいいます。
結腸が緩んでいてぜんどう運動(便を送り出す力)が弱いため便を充分に出せない状態になっていて
高齢者の方や内臓が下がっている方、腹筋がない方に起こりやすい。
症状としては残便感・食欲低下・頭痛があげられます。

直腸性便秘

(便意を感じにくい)
腸の神経が鈍くなったために便意を感じなくなり、ぜんどう運動が起こりにくいことから排便が困難になる状態。
便意を我慢したり、浣腸を多用している方におこりやすい。

けいれん性便秘

(腸のぜんどう運動が激しい)
大腸が緊張してぜんどう運動が強すぎるために起こる状態。
一般に言われている過敏性腸症候群です。
過敏性腸症候群では、便秘と下痢が交互に起こったり、慢性の下痢が続くこともあります。
原因は主に精神的ストレス。

便秘の原因

便秘の原因としては

  1. ストレス
  2. 食物繊維の不足
  3. 運動不足
  4. 水分の不足
    1. が挙げられます。

      便秘の原因:ストレス

      ストレスは現代社会に生きる私たちにとって避けては通れないものです。
      ストレスとは悪い意味に捉えられるかたも多いですが一概にそうとは言い切れません。
      多少のストレスは生きている実感や明日への頑張りにつながるのです。
      ストレスがかかると『アドレナリン』という物質が分泌されます。
      この物質は血圧上昇・心拍が早くなるなど実感としてはドキドキする、といった感じです。
      言わば遊園地のジェットコースターに乗っているときもストレスがかかっているのです。
      このストレスをうまく発散し、上手に付き合うのがポイントでしょう。

      便秘の原因:食物繊維

      最近では食の欧米化が進むにつれ高カロリー・高脂肪の食事が目立つようになってきました。
      その傾向に合わせるかのように日本でも肥満が問題視されています。
      昔から日本で摂取されたきた食材にはたくさんのビタミン・ミネラル・食物繊維が含まれています。
      食物繊維は体内に吸収されず、水分と合体・吸収しカサがふえます。
      すると柔らかくなり便の元となるものがふえるため体外に排出されやすくなります。
      また、若い女性に多く見られるのがダイエットによる便秘です。
      これは単純に入るモノが少なければもちろん出るものも少ないということ。
      ちなみに私もダイエットしていた為このタイプの便秘でした。
      今では意識して摂取するようにしています。

      便秘の原因:運動不足

      今の時代は交通機関が発達し、車の所有は一家に一台と言われています。
      私の住んでいる地域では公共交通機関が発達していないため免許を持っている人に対し約一人一台とも言われています。
      そうなるとどういった状態になるかお分かりですね。
      そうなんです。歩いて5分もかからないコンビニやスーパーに車に乗っていくのです。
      かと言って学校や仕事が終わった後にジムに行ったり近所をジョギングしたりするのかというとそうではない。
      明らかに運動が不足しています。
      体の筋肉が少ないと脂肪は燃焼しません。
      おなかの筋肉が少ないと内臓を支える筋力が無くなり、お腹がポコンと出たような状態になります。
      また、便を押し出す力も無く腸に滞り、さらにお腹が出てきます。
      怖いですねぇ・・。
      今日から寝る前に腹筋10回から始めてみませんか?

      便秘の原因:水分不足

      人間の体は約60%強の水分でできています。
      その水分とは血液だったり、脳を満たしている成分だったり、髄液だったり。
      口から取り込まれた水分は主に腸で吸収されます。
      先にどんどん体に取り込まれていきます。
      そうするといくら食物繊維を摂取したとしても水分は僅かしかなので便の元となる食物のカスはカチカチに固まってしまいます。
      排出するときにはコロコロとした小さいのしか出ません。
      もしくは硬くなってしまって出すときにとても痛い思いをいます。
      私も以前は余り水分をとらず、トイレに行くのは朝起きたときと、夜の2回だけでした。
      一日2リットルの水分摂取が理想的だそうですが飲もうと思ってもなかなか一気に取れる量ではありませんよね。
      今は500mlのペットボトルを持ち歩いて喉が渇かなくてもこまめに飲むようにしています。

      便秘対策

      便秘対策については原因がわかったらおのずと対策も見えてきますね。
      それは効果的な食事・運動・ストレス解消です。
      効果的な食事・運動といってもやはり好き嫌い・得手不得手があると思います。
      無理なく続けるためにもマイペースでやってみましょう。

      便秘の対策:食事

      いわば昔から日本で食されてきた食材・メニューがお勧め。
      例えば野菜や海藻類・大豆など。
      ほかにはガスを発生させる効果のある豆・芋・栗なども試してみましょう。
      また、三食規則正しく摂取することも重要ですから朝食にどうしても時間を割り当てることが難しければ
      コップ1杯の水とバナナ一本など手軽に食べられるものがいいですね。
      その代わり昼食・夕食には『ひじきの煮物』や『千切り大根の炒め物』・『きんぴらゴボウ』
      など和食を基本に意識して摂取しましょう。
      またひじきやきのこ類にはコレステロールや糖分の吸収を抑制する効果のある食物繊維が含まれています。

      便秘の対策:運動

      いきなり『今日から1時間ジョギング!』といわれても困ってしまいますよね。
      『そんな時間あったら言われなくても運動からしているよ!』なんて声も聞こえてきそうです。
      時間を取れる方はそれに越したことはないのですが忙しい方は日常生活の中で腹筋を意識してみてください。
      家事の合間やデスクワークの途中・歩いている最中など。
      一日5分でも結構ですのでその行為がクセになったらしめたものです。
      立っている(座っている)時に腹筋を意識してお腹に力を入れてみて。
      その時にお腹に手を当ててみたら腹筋が硬くなっているのが分かると思います。
      それを何度か繰り返してみてください。
      しばらくすると便秘が改善されるだけでなく嬉しいことにウエスト・腰廻りがすっきりとしてきます。

      便秘の対策:ストレス解消

      どういうことに対してストレスを受けるのか、またはストレスの感じ方があるのかは人それぞれ。
      解消法も人それぞれで『絶対これがいい!』とは言えません。

      運動でストレスを解消する

      なるべく全身運動や軽く汗をかく程度の有酸素運動を
      十分に行う事によって、ストレスによって過剰に分泌された交感神経系ホルモンを消費する。

      休息でストレスを解消する

      休養したりリラックス、眠るなどして心身の疲れを癒す。
      例えば自然の中に行く、お風呂にゆったり入る。
      自律訓練法はヨガ、瞑想法など。

      気分転換でストレスを解消する

      カラオケで思いっきり歌う、旅行に行ってイヤな気分を転換する。
      家族や友人との団欒やレジャー、スポーツなど人と交流する。
      お酒や美味しいものをたくさんいただく。

      創作でストレスを解消する

      絵をかく、音楽を演奏したり聴いたり、ガーデニングに手芸をするなど
      などなにか物を作りだす事によって、気分をリフレッシュさせる。

      これらを組み合わせるのもいいかもしれませんね。